こんな方に向いています
- ホテル・病院・介護施設のリネンや、ユニフォームの管理にRFIDを使いたい方
- リネンサプライ・クリーニング工場で、仕分けや数量確認を効率化したい方
- 洗濯に耐えるRFIDタグの選び方と、布への取り付け方を知りたい方
リネン管理でRFIDが使われる理由
RFIDタグは、バーコードと違ってタグが見えていなくても読み取れ、複数のタグをまとめて読めます。そのため、積み重ねたリネンや、カート・袋に入った状態のまま、数量や中身を確認できます。
一方で、リネンは使うたびに業務用洗濯を通るため、タグには家庭の洗濯よりも厳しい熱・圧力・薬剤の負荷がかかります。リネン用には、こうした条件に耐えるよう作られた専用のタグを使います。
業務用洗濯の工程とタグにかかる負荷
テキスタイル用RFIDタグのメーカー資料では、業務用洗濯の代表的な条件として次の例が示されています。実際の条件は工場の設備と工程によって異なります。
| 工程 | 条件の例 |
|---|---|
| 洗浄 | 90℃で15分 |
| 脱水プレス | 35〜60 barで80秒 |
| 予備乾燥(トンネル乾燥機など) | 180℃で15〜30分 |
| アイロン | 180〜210℃で10〜60秒 |
| 滅菌 | 135℃・4 barで20分 |
同じ資料では、タグに影響する負荷として次の4つを挙げています。
- 高温:洗浄、乾燥、アイロンの熱と、繰り返しの温度変化・蒸気
- 薬剤:業務用洗剤に含まれる過酢酸、次亜塩素酸ナトリウム、塩素系の成分
- 機械的な力:連続式洗濯機の回転と圧縮、脱水プレスの圧力
- 乾燥と仕上げ:高温と風による、接着の弱まりやタグの外れ
病院のリネンでは、これに加えて消毒や、清潔・不潔の区分に沿った取り扱いが必要になる場合があります。
リネン用タグを選ぶときに確認する項目
洗濯耐久の条件
大きさと柔らかさ
取り付け方式
読み取る場面
印字・識別
周波数帯
リネン用タグの例
耐久回数や保証の条件は製品ごとに異なるため、各製品ページとメーカー資料で確認してください。
- Xerafy TEX 70x22 Roll:UHF帯。ロール巻きで、RFIDプリンターでの印字に対応。業務用洗濯200回以上、保証は洗濯200回または3年(メーカーデータシート)
- Xerafy TEX 70x15:UHF帯。熱圧着用と縫い付け用がある
- HID LinTRAK:リネン・テキスタイル用のUHF帯タグ
- HID BluTAG:リネン・衣類識別用のHF帯タグ
取り付け方と取り付け位置
縫い付け
熱圧着
メーカー資料では、取り付け位置について次の考え方が示されています。
- 縁や角の近くに付ける。たたんだり重ねたりしたときにも読みやすくなる
- 布の中央や、たたむときの折り目は避ける。たたむとタグが覆われて読みにくくなる
- 同じ種類の布では、付ける位置をそろえる
- 縁や縫い目など、補強された部分に付けて摩擦から守る
熱圧着の場合は、縫い目・ゴム部分・折り目の上を避け、平らで乾いた面に付けます。付けた直後に読み取りを確認し、端までしっかり接着されているかを見ます。
読み取る場面と注意点
固定リーダー
ハンディリーダー
まとめて読むときは、リネンの量や詰め方、タグの位置と向きによって読み漏れが出ることがあります。一度に読む量と、読み取りにかける時間を現場で確認して決めます。
導入前に確認すること
- 実際に使う布と、自社の洗濯工程(温度・圧力・薬剤・乾燥・アイロン)で、タグの耐久と読み取りを試す
- 熱圧着の場合は、布の種類ごとに少量で条件を確認してから量産する
- タグを付ける作業を、誰がどの工程で行うかを決める(新品の受け入れ時、仕立て時など)
- まとめて読む場面で、一度に読む量と読み漏れの有無を確認する
- タグが読めなくなった場合の交換と、番号の登録し直しの手順を決める
ランドリー・リネンでの活用例は、ランドリー&リネン向けRFID活用例でも紹介しています。