バッテリーフリーセンサーソリューション Battery-Free Sensing

電池交換できない場所、配線できない場所、製品寿命中に密閉される機器の状態を可視化する

電池交換が難しい場所、配線が困難な場所、製品寿命中に密閉される設備の状態を、UHF RFID / Bluetooth / NFC を用いて非接触で取得するセンサーソリューションです。シェン・ヒーローは、用途・設置環境・読取方式に応じて、最適な通信方式と検証ステップをご提案します。

バッテリーフリーセンサーは、センサー側に交換用電池を搭載せず、外部からのRF/NFC等のエネルギーで必要なタイミングに測定・送信を行う方式です。読取距離、測定頻度、読取率は設置環境や給電条件に依存するため、量産前のPoC・実機検証を前提にご提案します。

まず確認すべき課題

バッテリーフリーセンサーの検討では、設置環境と運用方法の制約を最初に整理することが重要です。次のような課題がある場合に、方式選定からのご相談を承ります。

電池交換ができない

密閉構造や設置位置の制約で、運用中の電池交換が現実的でない。

配線を追加できない

既存設計や絶縁構造の都合で、給電・信号の配線を追加できない。

密閉構造で後付け保守が難しい

製品寿命中に密閉される構造で、後からの保守アクセスが難しい。

金属・高電圧・絶縁構造の影響がある

金属筐体や絶縁部材、電磁環境が読取性能に影響する。

読取条件が用途で大きく変わる

読取距離・読取頻度・同時読取数が用途によって大きく異なる。

量産前にPoC・実機検証が必要

製品組込を前提に、量産前のPoC・実機検証で条件を確認したい。

通信方式は、用途・インフラ・運用方法から選定します

バッテリーフリーセンサーでは、通信方式だけでなく、給電方法、受信インフラ、作業者の運用、設置位置、筐体構造を合わせて設計する必要があります。UHF RFID、Bluetooth、NFC はいずれも有効な選択肢ですが、向いている用途は異なります。

方式選定で確認する質問

  • 何を測定したいか
  • どこに設置するか
  • 既存の UHF RFID リーダーや BLE 基盤があるか
  • 自動監視か、保守員による点検か
  • 固定インフラを設置できるか
  • 電池交換や配線がなぜ難しいか
  • 読取頻度は常時、定期、イベント時、点検時のどれか
  • 量産想定か、PoC か、単発評価か

UHF RFIDセンサーソリューション

既存RFID設備の活用・多点読取

RFIDリーダー/アンテナでセンサーIDと測定値を取得します。既存のUHF RFID設備の活用、多点読取、比較的長距離の定点読取に向く方式です。

Bluetoothセンサーソリューション

RFIDリーダー非前提の受信構成

センサーを給電/励起したうえで、測定値をBLE広告パケットとして受信します。RFIDリーダーを前提としない受信構成や、BLE/IoT基盤を活用した定期監視の検討に向きます。

NFCセンサーソリューション

スマホで近接確認・スポット測定

NFC対応スマートフォンやリーダーをかざして1点ずつ近接で値を取得します。製造検査、保守点検、個体確認、スポット測定に向く方式です。

通信方式別 バッテリーフリーセンサーの選定観点比較
項目 UHF RFID Bluetooth NFC
向いている用途 既存RFID設備の活用、多点読取、比較的長距離の定点読取 RFIDリーダーを使わない受信構成、BLE/IoT基盤の活用、定期監視 製造検査、保守点検、個体確認、スポット測定
インフラ UHF RFIDリーダー、アンテナ UHF給電/励起構成 + BLE受信機/ゲートウェイ/スマートフォン等 NFC対応スマートフォンまたはNFCリーダー
読取イメージ RFIDリーダー/アンテナでセンサーIDと測定値を取得 センサーを給電/励起し、BLE広告パケットとして測定値を受信 スマートフォン/リーダーをかざして1点ずつ取得
主な制約 リーダー/アンテナ設計、金属・液体・筐体影響の検証が必要 給電条件、更新周期、読取タイミング、受信距離の検証が必要 数cm程度の近接読取、1点ずつ確認、常時監視には不向き

上記は代表的な選定観点の比較です。読取距離・更新周期・読取率は設置環境や給電条件に依存するため、実際の構成は用途・既存インフラに応じてPoC・実機検証のうえで決定します。

高電圧・中電圧機器におけるバッテリーフリーセンシング

開閉装置、GIS、母線、接点、避雷器、ブッシング、複合碍子などでは、製品寿命中に密閉される構造や、電池交換・追加配線が難しい構造が課題になります。シェン・ヒーローでは、こうした機器メーカー様向けに、温度、湿度、圧力、磁場、加速度、歪みなどのセンシング方式について、通信方式の選定から PoC 設計までご相談を承ります。

下記は実績ではなく、設計段階で評価する検討領域の例です。実機への適用には、安全・絶縁設計、規格・認証、温度・電磁環境、製品寿命の評価が必要です。

密閉型開閉装置の温度監視

密閉型の中電圧・高電圧開閉装置における温度のセンシング検討。

GIS・ガス絶縁開閉装置の状態監視

GIS やガス絶縁開閉装置の内部または周辺の状態把握の検討。

密閉機器内のガス圧監視

SF6 または代替ガスを扱う密閉機器内のガス圧センシング検討。

サージアレスタの状態監視

避雷器(サージアレスタ)の状態把握に向けたセンシング検討。

絶縁部品へのセンサー組込

ブッシング、複合碍子など高電圧絶縁部品へのセンサー組込検討。

閉鎖盤内のホットスポット監視

閉鎖盤内の母線・接点のホットスポット把握に向けた検討。

向いている案件 / 向いていない案件

バッテリーフリーセンサーの提案は、設計・評価段階からの組込検討に適しています。次の整理をご相談前の目安にご活用ください。

向いている案件

  • 高電圧・中電圧機器メーカーの製品組込検討
  • 密閉構造で電池交換が難しい製品
  • 配線追加が困難な構造
  • 年間生産数が見込める製品プログラム
  • 設計・評価段階から検証できる案件
  • 具体的な測定対象、設置位置、読取方法がある案件

向いていない案件

  • 単発の実験だけで量産可能性がない案件
  • 読取率の保証を前提とする案件
  • 設置環境・読取距離・頻度が未定の案件
  • 通電中の高電圧設備へ後付けするだけの案件
  • 電力会社向け TCO 提案をすぐに要求する案件
  • 連続ストリーミングや高頻度通信を前提とする案件

ご相談時に確認したい情報

次の情報をお知らせいただくと、初期検討に必要な技術条件を整理しやすくなります。未確定の項目があっても構いません。

  • 対象機器名:開閉装置、GIS、ブッシング、避雷器、盤、母線など
  • 機器の状態:密閉、樹脂封止、金属筐体、屋内/屋外
  • 測定したい物理量:温度、湿度、圧力、磁場、加速度、歪みなど
  • 読取方法:常時、定期、点検時、出荷検査時
  • 読取距離・読取頻度
  • 電池交換ができない理由
  • 配線ができない理由
  • 年間生産数または想定数量
  • PoC 希望時期
  • 既存システム連携の有無
  • 高電圧・絶縁・規格・認証に関する制約

高電圧・中電圧機器へのセンサー組込をご検討中ですか?

対象機器、密閉構造、測定対象、想定数量、読取方法をお知らせください。初期検討に必要な技術条件を整理します。

その他の産業分野での活用例

高電圧・中電圧機器以外でも、状態の記録や個体管理を目的としたバッテリーフリーセンシングの検討を承ります。

物流・在庫管理

温度・湿度などの状態記録、トレーサビリティ用途。

製造・設備管理

設備部品や治具の状態確認、保守点検。

食品・低温物流

温度履歴や保管状態の確認。

農業・畜産

環境モニタリングや個体管理の検討。

研究・PoC

新しいセンシング用途の試作評価。

FAQよくあるご質問(FAQ)

バッテリーフリーセンサーとは何ですか?
センサー側に交換用電池を搭載せず、外部からのRF/NFC等のエネルギーを受けて、必要なタイミングに測定・送信を行うセンサーです。「エネルギー不要」という意味ではなく、給電は外部のRF/NFCに依存します。電池交換が難しい場所や、製品寿命中に密閉される機器に適した方式です。
UHF RFID / Bluetooth / NFC はどのように選べばよいですか?
通信方式から選ぶのではなく、何を測定するか、どこに設置するか、誰がどの頻度でどのように読むか、既存インフラの有無、自動監視か人による点検かなどから逆算して選定します。用途・設置環境・運用方法をうかがい、PoC・実機検証を前提にご提案します。
高電圧・中電圧機器の内部にセンサーを設置できますか?
可能性はありますが、絶縁設計、金属筐体、温度・電磁環境、製品寿命、規格・認証要求の影響を受けます。機器メーカー様との設計段階からの評価とPoCを前提にご相談を承ります。
読取距離や読取率は保証できますか?
保証はできません。読取距離、更新周期、読取率は、給電条件、筐体構造、設置位置、金属・液体・電磁環境、センサー消費電力に依存します。PoC・実機検証により条件ごとに確認します。
バッテリーフリーセンサーで連続監視はできますか?
方式と給電条件によります。連続ストリーミングや高頻度テレメトリを保証するものではありません。定期監視、イベント時確認、保守時確認など、用途に応じた運用設計を行ったうえでご提案します。

お問い合わせ

当社や商品に関することなど、お気軽にお問い合わせください。

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