ノウハウ

RFIDリーダーモードの選び方と設定のコツ

Dense/Auto/Hybrid…用途別リーダーモード最適化

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RFIDリーダーモードの選び方と設定のコツ

この記事の要約

RFIDリーダーモードの基礎知識と最適化方法を解説します。変調方式(Miller)の仕組み、通信速度と干渉耐性のトレードオフ、Impinj Speedwayシリーズの各リーダーモードの特徴を詳しく紹介し、環境に合わせた最適なモード選択の指針を提供します。

この記事で分かること

  • リーダーモードの基本概念と変調方式(FM0、Miller2/4/8)の違い
  • Impinj Speedwayシリーズの標準モードとAutoSet機能の特徴
  • 通信速度と干渉耐性のバランス調整のポイント
  • 使用環境に応じた最適なモード選択の指針とテスト方法

リーダーモードが重要な理由

リーダーモードとは、RFIDリーダーとタグ間の無線データ伝送方式を設定する仕組みのことです。通信速度や干渉耐性を最適化するために、変調方式やエンコード方式を適切に選択する必要があります。 変調方式が高度になるほど干渉耐性が向上しますが、一方で通信速度は低下しやすいため、使用する環境に合わせたバランス調整が大切です。

変調方式と読取性能の関係

変調方式(Millerの値など)はビットごとの変調回数を示します。たとえばMiller8は1ビットあたりの変調数が多く、通信速度は落ちますが干渉耐性が向上します。逆にFM0は最速ですが、干渉には弱くなります。

Speedway RAIN RFIDの主要リーダーモード

Impinj Speedwayシリーズでは、以下のようなリーダーモードが用意されています。

Impinj Speedwayリーダーモード一覧
モード 名称 タイプ エンコーディング 特長
Max Throughput 標準 FM0 最大のデータレートを実現。ただし干渉に弱い。
1 Hybrid 標準 Miller2 FM0より干渉耐性が高い。
2 Dense Reader M4 標準 Miller4 読取性能と干渉耐性のバランスに優れる。
3 Dense Reader M8 標準 Miller8 標準モードの中で最も干渉に強い。
4 Max Miller 標準 Miller4 複数リーダーが存在する環境でも高い読取率を維持。
5 Dense Reader M4 Two 標準 Miller4 干渉耐性と高速フォワードリンクを両立。
1000 AutoSet Dense Reader Impinj独自 多種 RF環境を分析してリーダーモードを自動調整。特許取得済み。
1002 AutoSet DenseReader DeepScan Impinj独自 多種 高速モードとDRMの組合せでユニークタグ読取数を最大化。
1003 AutoSet Static Fast Impinj独自 多種 良好なRF環境用に最適化し、高速モードのみを組合せ。
1004 AutoSet Static Dense Reader Impinj独自 多種 厳しいRF環境に合わせてDRMのみを組合せ。
1005 Impinj内部使用 Impinj独自 多種 一般的には使用しない。

モード選択のポイント

基本的な選択指針

AutoSet Static(1002)はImpinjリーダーやゲートウェイのデフォルトモードとなっており、多くの場合これで十分です。 より高いスループットが必要な場合は、AutoSet Static Fast、AutoSet Static DRM、MaxMiller、DRM8、DRM4、Hybridの順で試してみましょう。最終的にMaxThroughputは、無響室など干渉の少ない特殊環境下でしか推奨されません。

最適化のためのヒント

  • サイトサーベイを行う:RFスペクトルのノイズや干渉を分析する
  • 実環境でテスト:複数のリーダーモードをテストし、読取率とユニークタグ数を比較する
  • 干渉耐性を優先:複数リーダーを同時運用する場合は、干渉耐性を優先させる

FAQRFIDリーダーモードに関するよくある質問

RFIDリーダーモードとは何ですか?
RFIDリーダーモードとは、リーダーとタグ間の無線通信方式を設定する仕組みです。変調方式やエンコード方式を選択することで、通信速度や干渉耐性を最適化できます。
Miller変調とFM0の違いは何ですか?
FM0は最速の通信速度を実現しますが干渉に弱い方式です。Miller(2/4/8)は変調数が増えるほど干渉耐性が高まりますが、通信速度は低下します。
AutoSetモードとは何ですか?
Impinj独自の機能で、RF環境を分析してリーダーモードを自動調整します。多くの環境でAutoSet Static(1002)がデフォルトとして推奨されています。
どのリーダーモードを選べばよいですか?
まずAutoSet Static(1002)から始め、必要に応じて調整します。高スループットが必要ならAutoSet Static Fast、干渉が多い環境ならDRM8やDRM4を検討してください。

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