条件を入力
計算結果
推定読取距離(前方・後方の短い方)
–m
- 前方リンク限界(タグ起動)
- – m
- 後方リンク限界(反射受信)
- – m
- EIRP(ケーブル損失差引後)
- –
- ケーブル等の損失合計
- – dB
- 波長 λ
- – m
- 1m での自由空間損失
- – dB
リーダー出力と推定読取距離
推定読取距離 前方リンク限界 後方リンク限界 選択した区分の上限を超える出力
計算の根拠
1. 前方リンク(リーダー → タグ):Friis 伝達式
パッシブタグは、リーダーから届いた電波の電力で IC が起動します。タグに届く電力が IC の読取感度以上であれば応答できます。自由空間では Friis 伝達式で計算します。
Ptag = Pt − Lc + Gt + Gtag − Lpol − Lenv − PL(d)
PL(d) = 20·log10(4π / λ) + 10·n·log10(d) (n = 2 のとき自由空間損失 20·log10(4πd/λ) に一致)
d前方 = 10 ^ { ( Pt − Lc + Gt + Gtag − Lpol − Lenv − Stag − PL1m ) / (10·n) }
2. 後方リンク(タグ → リーダー):反射波の往復
タグはリーダーの電波を反射(後方散乱)して応答します。電波は往復するため、ケーブル・アンテナ・経路の各項が 2 回かかります。リーダーに戻る電力が受信感度以上であれば読み取れます。
Prx = Pt − 2Lc + 2Gt + 2Gtag − 2Lpol − 2Lenv − Lbs − 2·PL(d)
d後方 = 10 ^ { ( (Pt − 2Lc + 2Gt + 2Gtag − 2Lpol − 2Lenv − Lbs − Sreader) / 2 − PL1m ) / (10·n) }
推定読取距離は d前方 と d後方 の短い方です。受信感度の高いリーダーでは前方リンク(タグの起動)が距離を決めることが多く、受信感度が低い(数値が大きい)リーダーや損失の大きいケーブルでは後方リンクが距離を決めることがあります。
3. 変数の説明
| 記号 | 意味 | このツールでの扱い |
|---|---|---|
| Pt | リーダー出力(空中線電力) | dBm。mW = 10^(dBm/10) |
| Lc | ケーブル・コネクタ等の損失 | ケーブル長 × 1m あたり損失 + 追加損失 |
| Gt | リーダーアンテナ利得 | dBi。dBd で入力した場合は dBi = dBd + 2.15 |
| Gtag | タグアンテナ利得 | dBi |
| Lpol | 偏波損失(片道) | 円偏波 × 直線偏波で 3 dB |
| Lenv, n | 環境による追加損失(片道)と経路損失指数 | 基準距離 1 m の対数距離モデル。n = 2 が自由空間。 |
| Lbs | タグの反射(変調)損失 | 後方リンクのみ。既定 6 dB は仮定値 |
| Stag | タグ IC の読取感度 | IC メーカーの公開値(下表) |
| Sreader | リーダー受信感度 | リーダーのデータシート値 |
| λ | 波長 | λ = c / f(c = 299,792,458 m/s)。920 MHz で約 0.326 m |
| EIRP | 等価等方輻射電力 | EIRP = Pt − Lc + Gt(dBi 基準) |
Friis 伝達式は遠方界(おおむね d > 2D²/λ、D はアンテナの最大寸法)で成り立つ式です。1 m 未満の結果は参考値として扱ってください。
4. 日本の出力上限(920MHz 帯 移動体識別用)
| 区分 | 周波数 | 空中線電力 | 送信空中線の絶対利得 / EIRP |
|---|---|---|---|
| 構内無線局(免許局・登録局) | 916.7〜920.9 MHz | 1 W(30 dBm)以下 | 6 dBi 以下。EIRP が「6 dBi のアンテナに 1 W を加えた値」= 36 dBm 以下なら、その低下分を利得で補える |
| 特定小電力無線局 | 916.7〜923.5 MHz | 250 mW(24 dBm)以下。EIRP が 27 dBm 以下の場合は 500 mW(約 26.99 dBm)以下 | 3 dBi 以下。EIRP が 27 dBm を超える分は利得を減じ、27 dBm 以下なら低下分を利得で補える(実質 EIRP 27 dBm 以下) |
出典(取得日 2026-10-21): 総務省 電波利用ポータル「920MHz帯の無線局の利用」表4 https://www.tele.soumu.go.jp/j/adm/system/ml/920mhz/index.htm / 無線設備規則 第49条の9 第1号ロ・第49条の14 第6号ロ(e-Gov 法令検索)https://laws.e-gov.go.jp/law/325M50080000018
ご注意:このツールは EIRP を「出力 − ケーブル等の損失 + アンテナ利得」で計算します。ケーブル損失を差し引いてよいかは、無線設備の工事設計・技術基準適合証明の条件によります。ケーブル損失を含めない値(出力 + 利得)で上限を超える場合も注意として表示します。登録局・特定小電力無線局は適合表示無線設備(技適品)の使用が必須で、技適を取得した組合せ(リーダー・アンテナ・ケーブル)以外では使えない場合があります。申請や構成は必ず一次情報と機器の認証条件で確認してください。
5. ケーブル損失
ケーブル損失は「1m あたりの損失 × ケーブル長 + コネクタ・分配器などの追加損失」で計算します。1m あたりの損失には、使用するケーブルのデータシートにある 920 MHz 付近の減衰量を入力してください(dB/100ft の値は 30.48 で割ると dB/m になります)。入力した値は周波数で換算せず、そのまま使います。既定値の 0.25 dB/m は仮定値です。
6. タグ IC の読取感度
| IC | 読取感度 | 出典 |
|---|
7. 環境係数(仮定値)
| 環境 | 経路損失指数 n | 追加損失(片道) | 想定 |
|---|
環境係数は公的な規格値ではなく、当社がシミュレーション用に置いた目安(仮定値)です。実環境では床・壁・金属棚の反射でマルチパスが起き、読取距離が伸びる場所と途切れる場所(ヌル)が生じます。
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