最適なRFIDパフォーマンスのためのRSSIフィルタの適用

24.09.2019
Expert article

RFID管理システムを制御するためにRSSI値を理解

RSSI値は信号強度のインジケータです。実際には、所定の範囲でタグを読み取ることによって距離を推定するために使用されます。
RSSIフィルタを適用することによって、特定のアプリケーションで、ある一定の距離内のタグに対して、RFIDの読み取りおよび書き込みを行う条件を最適化できます。
最後に、RSSI値がどのように動作するか理解することでRFID管理システムに対してより多く制御ができます。

RSSI値とは

とてもシンプルです。RSSIは「Received Signal Strength Indicator(受信信号強度インジケータ)」を表し、RFIDタグからRFIDリーダーに送信される信号の強度を表示します。

実際にこの情報をどのように使用するのでしょうか。

  • RFIDタグとRFIDリーダーの距離を測定するため
  • RFIDタグの移動方向を特定するため
  • 最適な読取および書込条件を設定するため
  • 環境の分析および最適化のため
  • タグの探知のため

RSSI値はRFIDリーダーとRFIDタグの距離のヒントを与えます。環境によってその結果に多大な影響を及ぼしますが、経験則としてRSSIレベルが高くなるほど、RFIDタグはリーダーの近くにあると言えます。 環境を分析し考慮した後で、RSSI値でタグとの距離を得ることができます。

RSSI値はタグが移動している方向を決定するためにも使用することができます。RFIDタグがRFIDリーダーのほうに近ずくと、RSSI値は増加します。 RFIDタグがRFIDリーダーから遠ざかると、信号は弱くなります。RSSI値はタグとの距離を示しますが、どの方向かはわかりません。

いくつかのRFIDリーダーは方向に関する信頼できる情報を得ることが求められます。より信頼できる結果のために、位相差のような支援技法を使用することが推奨されます。

RSSI値の測定はタグの読み取りおよび書き込み状態の分析に使用できます。最適な状態は、問題になっているRFIDの動作を実行するための十分強い信号を達成するためにできるだけ小さい電力を使用することです。異なる電波出力とRSSI設定には異なるアクションが必要です。

多くの小売やサプライチェーンオペレーションには、「タグ検知」アプリケーションが必要です。RSSI値は、ガイガーカウンターのように、目標にユーザーを案内するために使用できます。

RSSI値に対する環境影響

我々は特に屋内で障害や環境の課題にたえず囲まれています。タグの位置と移動を推定しようとする際にこれが問題を生じさせます。

RSSIレベルに異なる影響を与える要因:

  • 金属や他の反射物質による反射
  • 液体成分による信号の吸収
  • RFIDを付ける材質による信号への影響
  • RFIDタグとRFIDリーダー間の遮蔽物および構造物
  • RFIDタグとRFIDリーダーの高さの違い
  • RFIDタグとRFIDリーダーの相対方向

RSSIフィルタの適用

RFID読取を行う場合、登録されたタグと正しいタグのみが必要です。強すぎるまたは弱すぎるRSSI値でタグを除外するフィルタを使用することによって可能です。

これはRSSIフィルタがリーダーによって設定された距離範囲にあるのタグだけを見つけることを許可することを意味します。例えば、特定の動作が必要になる場合に30-60 cmに設定等。

タグを書き込むとき、タグが十分な電力を得るようにRSSI値が高いことが重要です。RSSIフィルタはRFIDリーダーが書き込み動作を完了するためにRFIDタグに十分に近いことを確実にするために使用されます。

店内の環境およびサプライチェーンの間、リーダーから特定の距離にある登録されたタグのみをリーダーが読み取る重要な状態に遭遇します。

特定の環境のための正しいフィルタ設定を見つけることで、不必要な読取を避け、正しいタグのみ読み取ることで確実にできます。

NORDIC ID社によるRSSIフィルタテスト

NordicID社の無線設計エンジニアの一人がRSSIフィルタが読取範囲に影響を与えるかRSSIテストを行いました。

使用した設定および装置:

  • 使用したパワーレベル:100mW
  • タグ:UPM RAFLATAC Belt
  • 環境:オフィス環境、室温20℃±2℃
  • RFIDリーダー:Nordic ID Sampo S1 UHF RFIDリーダー
  • 外部アンテナ(利得:0dBic)

MIN RSSI設定は、最小タグ返信パワーレベルを定義します。
MAX RSSI設定は、最大タグ返信パワーレベルを定義します。

図1:最小および最大RSSI値設定における読取範囲。

青い線は最小RSSI設定を使用した場合の最大の読取範囲を表示しています。オレンジの線は最大RSSI設定を使用した場合の最小の読取範囲を表示しています。

図2:同じRSSI値での読取範囲

図2の二つのグラフ間の開いているウィンドウは、タグが返信したRSSI値が特定の距離範囲にあります。つまり、例えばRFIDリーダーから25~45cmの範囲では、RSSIレベルが-60dBmだったことを示しています。

以下の表1は、リーダーが受け取る最小および最大のRSSI値を示しています。

表1:最小および最大RSSI値

この実験の試験結果は、この特定の場合のみ適用されます。使用した設定および装置のいずれかを変更した場合、実験を再度行う必要があります。

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